鉄道模型のジオラマで雪や紅葉を表現する方法について

雪景色

鉄道模型のジオラマは自分好みの風景を再現できるのが大きな魅力です。お気に入りの車両が自作のジオラマ内を颯爽と走る様は何度見ても飽きないと言えるでしょう。 その一方でジオラマ作りは相応の技能が求められるので、初心者には難しいのも事実です。 特に季節感を表現するのは簡単ではありません。

ジオラマで季節を表現するには樹木の色合いを工夫するのが手軽と言えますが、市販品の樹木やライケン、カラーパウダーの多くは緑系の色です。春から夏にかけた季節を表現するのに便利ですが、秋の紅葉や冬の雪化粧には不向きと言えます。赤色や茶色のライケンなども販売されていますが、単品で秋や冬を表現するのは容易ではありません。

線路に散る落ち葉

ジオラマで紅葉の季節や雪景色を表現するなら自作が最適と言えるでしょう。実際の紅葉は樹木のすべての葉が一斉に変わるのではなく、徐々に紅葉するのが普通です。同じ品種でも個体ごとに色合いが異なることもあるので、その点をジオラマでどう表現するかが重要になります。カラーパウダーやスプレーで部分ごとに異なる色合いを表現するのがもっとも効果的ですが、この方法は手間がかかるので時間の確保が課題になります。芝生が枯れた状態を再現するには緑色の芝生シートに茶色や黄色のパウダーを散布することで自然な仕上がりになります。

雪景色の場合は手芸用の綿を細かく千切って降雪を表現するのがもっとも手軽です。修正も容易なので初心者からベテランまで幅広い層に向いています。

ジオラマ作りは時間と手間がかかるので決して簡単ではありませんが、それだけに完成した時の喜びは非常に大きいものです。色づいた秋の山間や深い雪に覆われた田舎町を自作し、そこに車両を走らせる楽しみは鉄道模型愛好家の特権と言っても過言ではありません。

トンネルを作る利点と電車を走らせる際の注意点

トンネルから抜け出てくる電車1

鉄道模型のジオラマ作りは単調な感じにならないための工夫が欠かせません。中でもトンネルの設置はあまり手間がかからないうえにジオラマに大きなアクセントを持たせる効果があるので、初心者からベテランまで多くの人に向いている方法と言えます。
トンネルがあれば見た目のインパクトが強い他、ジオラマ全体を加工しなくても立体感を表現できる利点があります。小高い丘から険しい高山まで表現できる山の種類は多彩です。

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山が多い日本の鉄道風景を再現するならトンネルの設置は必須と言っても過言ではありません。
トンネルを作ることでジオラマ作りの技能の向上にも繋がります。

トンネルを設置する場合、線路の敷設場所に山を作る必要があります。山の中を電車が走ることで一時的に姿が隠れ、走行時の風景をより個性的にすることが可能です。ジオラマ用の山はボール紙や木材、紙粘土などを使って張りぼてを作るのが一般的な方法になります。表面部分に樹木やライケンを固定させる他、パウダーの散布や塗装で山肌を表現するのがジオラマ作りの基本です。
電車の出入り口にはトンネルポータルを置くことでよりリアルな感じになりますが、トンネル内部は電車の脱線を防ぐために十分な空きスペースを確保しなければいけません。特にカーブ部分は車両が線路から大きくはみ出る形になるので、引っかからないようにほぼ空洞の状態にする必要があります。

ジオラマにトンネルを置くことで個性的なレイアウトになりますが、安全に電車を走らせることを忘れてはいけません。トンネル内部で脱線してもすぐに復旧できるように、山の部分を着脱式にするなどの工夫が求められます。

トンネルから抜け出てくる電車2